“におい”についての新聞コラム記事をご紹介します。
糖尿病は甘い果実臭、肝臓病はかびた魚・・・。吐いた息のにおいで、病気を判断する「嗅診」は紀元前4世紀にはあったという。「呼気には体内の病気の情報が詰まっている」と呼気の研究をする中部大教授の下内彰人さんは話す。
皮膚や便などから発生するにおいは「生体ガス」と呼ばれ、数千種類におよぶ。最も多いのが1千種類以上ある呼気だ。病気で異常になった細胞は特定のガスを出し、血液を通じて肺から体外に出される。ガスは病気の初期でも発生するため、検知すれば早期発見につながる。血液検査よりも簡単で安全だ。
例えば、呼気にアンモニアが含まれていれば、肝性脳症やピロリ菌、感染症などの可能性があるという。下内さんらは、国立循環器病研究センター(大阪府)で検診を受けた約2千の呼気から、12種類のガスとぜんそくや高血圧など24種類の病気との関係を調べてきた。
ただ、複数の病気が同じガスを出すこともあるため、確実に見分けるには、病気特有のガスのパターンを解明しなければならない。下内さんは「データを集め、納得できる根拠が必要」と話す。
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東洋医学でも、聞診(ぶんしん)といって、患者さんの声の調子やにおいは大切な情報の一つであるとしています。カラダは、体調のすぐれないときにはいろいろなサインを出してくれます。声の調子だったり、顔色だったり、だるさ、コリ、痛み、冷え、熱、におい・・・。そういったサインが多岐にわたり、かつ頻繁に出てくるようだとカラダの調子は下っていると考えられます。カラダは、自分自身に悪いところを意識させてケアさせようとします。熱を出させて動けなくさせるとか、使い過ぎている臓器や部位に痛みを出させて休ませようとしたり・・・。そういったときのケアに、薬が第一選択となっているのが現状ですが、薬での改善が今一つという場合でも鍼灸治療によって短期間で楽になることが多々あります。化学物質による副作用も考えずにすむのもおすすめできるポイントです。